人生を変えるレーザー脱毛
一度ついた体脂肪は相当な厄介者として、あなたの体内に居すわり続けるのである。
これまで、体脂肪が正常の範囲を超えて増加した状態が肥満であるとして、現代の社会が肥満を誘発しやすいこと、そして肥満にたいして誤った考え方をしている人が多いことを紹介してきた。
そもそも「肥満」と一言でくくるが、肥満状態にいたったのにはさまざまな要因がある。
それを体系的に捉えることも、体脂肪を減らし、肥満を理解するためには大切なことといえよう。
まず、肥満は原因があきらかではない「原発性(単純性)肥満」と、肥満をもたらすあきらかな理由や具体的な基礎疾患をもつ「二次性(症候性)肥満」とに大別できる。
原発性肥満は、単純性、あるいは一次性肥満とも呼ばれているが、日本肥満学会では原発性という表現がもっともふさわしいとして、これを採用している。
日本人の肥満に属する人の90%以上は、この原因が不明確な原発性肥満の範ちゅうに入る。
しかし、おおよその原因は、これまで紹介してきたような過食、運動不足によるエネルギーの余分な蓄積にある。
さらに、体質によるもの、遺伝、環境的な成因も考えられる。
遺伝については、1994年末、体脂肪量をコントロールする遺伝子産物のレプチンというホルモンや、脂肪細胞のエネルギー発散にかかわるβ3受容体などが発見され、これらの異常が肥満の成因の一つと考えられるようになった。
以来、人の肥満遺伝子についての解明が進んでいるが、もう一つ環境的な面が複合された成因も挙げられる。
具体的にいうならば、両親(あるいはどちらか一方)が肥満である場合を考えてみるといい。
過食がもとで肥満になっている両親が用意する食事メニューを、普通は子供もいっしょに食べて成長する。
炭水化物や脂肪の割合の高いメニューを幼い頃から食べていれば、体脂肪が蓄積して肥満になりやすいことは明白である。
これにたいして、症候性、あるいは随伴性肥満とも呼ばれる二次性肥満は、種々の疾患によって肥満をきたすもので、すみやかに通院して肥満の元となっている原病を治療するのが望ましい肥満といえよう。
この二次性肥満をさらに細かく分類すると、先天性、前頭葉性、視床下部性、内分泌性、薬剤性に分けることができる。
以下、話がやや専門的になるが、簡単に説明しておこう。
先天性疾患による肥満の代表的なものとして、バルデットビードル症候群、プラダーウィリー症候群、アルストローム症候群が挙げられる。
ともに幼少児期に発見されるもので、兆候としては肥満だけではなく、知能低下、性器発育不全、失明、難聴などを伴う疾病である。
前頭葉性の肥満は、前頭葉にある摂食中枢が司る神経の障害によって起こる。
また、視床下部性肥満は、頭蓋咽頭腫や下垂体腺腫、脳炎などが成因として起こる肥満である。
有名な疾患としてはフレーリッヒ症候群があり、これは性腺刺激ホルモンであるゴナドロピンの分泌不足によって性器の発育不全を伴う。
内分泌性肥満の代表例としては、甲状腺機能低下症とクッシング症候群が挙げられる。
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモン欠乏のために基礎代謝が低下して肥満をきたすもの。
クッシング症候群は副腎皮質ホルモンである糖質コルチコイドが、過剰分泌されることにより、俗にだるまに手足と形容される中心性肥満をきたすもので、皮膚が赤くひび割れたり、にきびや多毛などの外見的な特徴があることでも知られている。
薬剤性による肥満については、服用した薬の副作用を原因とする肥満を指す。
ステロイド剤や抗うつ剤のなかにも、食欲を増進させる作用をもつものもあり、それによって肥満を生み出すことがあるので注意が必要である。
こうした疾患の例からもわかるように、肥満は厄介な種々の病気を引き起こす一因となるだけではなく、すでに何らかの疾患に襲われていることを示す症状でもあるのだ。
肥満を決して油断してはいけない。
肥満の分類方法について、さらに話を進めていこう。
体脂肪は身体の隅々にまで分布していることはすでに解説したとおりだが、それでは身体のなかに、平均すると何個の脂肪細胞が存在するかご存じだろうか? 答えは推測の域を出ないが、正常体重の成人で40億〜60億個にものぼると考えられている。
この数字からも、いかに体内に脂肪組織が活躍しているかがわかるというものだ。
そして、この脂肪細胞が急激に増えることを成因とする肥満があるのだ。
脂肪細胞数は幼児期から体格の成長とともに増えていくわけだが、通常は離乳期と思春期にとくに増加する。
ところが、離乳期に脂肪細胞の数が急激に増えた結果、肥満になってしまうことがある。
こうした脂肪細胞数の増加による肥満を「脂肪細胞増殖性肥満」と呼んでいる。
すでに成人に達している方々は「もう小児期は遠い過去の話だから関係ないこと」などと考えるかもしれないが、決して油断してはならない。
なぜなら、脂肪細胞の急激な増加は、青春期や成人してからも発症することがあるからである。
これを原因とする肥満では、体内の脂肪細胞の総数は正常の3〜5倍にも達することがあるといわれている。
つまり、120億から300億個もの脂肪細胞が体内を埋め尽くすのだ。
ここまでいくと、外見的にも高度の肥満になっている。
つまり通常の体重にたいし、 肥満度75%以上の高度肥満の範ちゅうに入れられるケースが多いということである。
また、脂肪細胞の大きさが異常をきたすことによって、肥満となることもある。
そもそも、体の部分によって脂肪細胞の個々の大きさは異なっている。
ところが、ときとして脂肪細胞のなかに脂質が充満することによって、細胞が肥大する。
その結果、肥満と判定される体型に変化することも起こりうるのである。
これを「脂肪細胞肥大性肥満」と呼んでいる。
成人期になって発症することもあるが、女性が妊娠したことを契機として発症するケースも多い。
腹部型肥満ともいわれ、すでに紹介した上半身肥満(リンゴ型肥満)との関連性もあると考えられている。
そのまま肥満状態が続くと、耐糖能異常、高脂血症、高血圧、冠動脈疾患などの怖い病気にかかりやすくなるという指摘もある。
健全に発育する過程におけるちょっとしたタイミングのずれや、この世に新たな生命を送り出す期間でも起こりやすい肥満。
それが一時的なものとして解消すればいいのだが、肥満が続くとほかの疾患の恐怖に近づくこともある。
私たちは無意識にやり過ごしているが、意外にも、体脂肪過多の人は多く、肥満の条件を満たしている人は世にあふれているといっていい。
その一方で、肥満をスタイルの観点からしか捉えず、体重を減らすことにのみ専心してしまう女性たちも数多く存在する。
体脂肪で見ると決して肥満ではないのに、ダイエットしようと努力する。
その結果が「かくれ肥満」へと変身していることにも気がつかないまま、内臓脂肪の比率をせっせと増やしている。
こうした肥満にたいする誤った捉え方をする人が多いのは、体脂肪と肥満の関係を正確に捉えてこなかったからだと思われる。
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